2012年11月6日火曜日

Neuroscience2012(SfN) 学会参加の旅行記 5

ニューオリンズ最終日。

早朝、というか深夜というべき時間にホテルを出てタクシーで空港へ。
空港へ向かう場合も、逆と同じくタクシー料金は定額で、降りるときに人数分を払った。

大統領選を控え、オバマとロムニーの論戦が各州をめぐって行われている頃だったので、車中では7年前にアフリカから来たというタクシーの運転手が「昨日のオバマの討論を見たかい?彼はやっぱりやるなあ。あれこそアメリカの政治だよな」などと雑談するのを聞かされた。
おかげでアメリカでは政治に対する庶民の関心が強いという印象を受けた。



空港の身体検査で体をなでた検査官が「こいつはskinnyやせっぽちだ、ハハ」などと同僚と雑談していた。
清々しいほど失敬な奴だ。

早朝から開いた売店でCajun "gator" chipsなるポテトチップを入手。
「ワニか!?ワニ味なのか!?」と衝撃を受けるも、ルイジアナ州の郷土料理ケイジャンっぽい味付けであって、ワニ味ではないと判明。同州にはワニが多いからマスコットにされただけらしい。
酸っぱくて同行者中では不人気だった。

短いフライトは、低空を飛ぶせいか、ルイジアナの広大な低湿地を蛇行する河川と湖沼群に、朝日が反射する雄大な風景をずっと見ることができた。



しだいに農場と草原が増え、山地が近づいてきたと思っているとまもなく着陸。
そこはテキサス。
ヒューストン、George Bush Intercontinental空港で乗り換え待ち。

テキサス州といえば西部劇。
Tシャツなどのお土産コーナーには、 バイソン?野牛や馬のモチーフが目立った。

清潔で巨大な空港には免税店もあって成田空港のようだった。
フードコートで食べた中華料理の醤油の香りに、久しぶりのアジアを感じて嬉しかった。
この街のチャイナタウンは大きいのだろうか。
いつか行く機会があるだろうか。

成田へ向かう国際線はずっと地球の昼の中を、しかも太陽と白雲の間を飛行することになった。体内時間は夕方から夜へ差し掛かるのに、外がずっと鮮烈な明るさなので、たまに誰かが開ける窓から差し込む光がけたたましく眩しい。

アラスカ上空を通って行くため、飛行機の壁や窓はきんきんに冷えている。
眠いような、眠くないような、夢うつつの妙な感覚の中で漂いながら、飛んでいく。
感じるのはまたしても、「寝たら死ぬぞ」という寒さ。

成田は寒い雨。雲のせいで暗くなるのも早い日だった。

味覚も空気の湿っぽさも暖かさも、ニューオリンズは日本人には馴染みやすい性質を持っていたが、いざ帰ったらカレーうどんと日本酒と風呂に浴して、つい一気に心身を日本化してしまった。


ガイド本を見ると、「ニューオリンズはアメリカ一の美食の町」だという。
確かに美味しいのだが、あれでアメリカ一か…という気持ちが拭えなかった。


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Photos:
Streetscapes in New Orleans.
St. Louis Cathedral, New Orleans.
George Bush Intercontinental Airport, Houston, TX

1 件のコメント:

  1. とても刺激をいただけました!
    またの旅行記を楽しみにしております☆

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