2011年8月31日水曜日

魚釣りへ

研究室の院生とその友人たちで、ふと思い立って魚釣りに行った。

朝6時に大学に集合、千葉市から南へ1時間弱、市原市のマルエイ海づり公園へ。
東京湾に浮いた桟橋から釣れる施設は早朝から既に賑わっていた。

参加者全員が全くの素人で、道具も持っていないが、施設に竿のレンタルと仕掛けの販売もあるというので、氷と財布だけ持って行った。

入場料、竿レンタル、 仕掛けやエサの購入で2000円くらい/人のレジャー。

2011年8月29日月曜日

TMSの作用機序と確率共鳴

Stochastic Resonance Effects Reveal the Neural Mechanisms of Transcranial Magnetic Stimulation.
Schwarzkopf DS, Silvanto J, Rees G
The Journal of Neuroscience, 2011, 31(9): 3143–3147

経頭蓋磁気刺激(TMS)の神経作用機序についての論文。
TMSは作用機序がいまいち判っていないので調べました、とのこと。
判読困難な視覚課題遂行中にTMSを与えたところ、課題の成功率が変化するという現象を発見し、

確率共鳴Stochastic resonanceの概念で解釈できたという報告。

*********************
確率共鳴とは、閾値下のシグナルが、ノイズ印可によって検出可能になる現象である。

2011年8月26日金曜日

科学系ニュース_2011.8.30

興味ある人は原著を当たってみよう。

▼チンパンジーとヒトでは、幼児期の脳の成長スピードに違いが。アイちゃんの松澤先生の研究ですね。

確かに人は急速に成長。
マカクは子供も大人も変わんない…。

▼男の子は自分の話をするのを時間の無駄に思う。(恥ずかしいからではない)

女の子は違うと。だから、親は男の子に、そうではないんだと、無駄じゃない時もあるよと話すことを促し、女の子には、それ以外の方法もあるよと促すことを研究者は推奨。

こういう性質も生得的なのかなと思う反面、そう決めつけられてもな…。

2011年8月19日金曜日

海馬と皮質における樹状突起spine形成と記憶

The formation of recent and remote memory is associated with time-dependent formation of dendritic spines in the hippocampus and anterior cingulate cortex.
Restivo L, Vetere G, Bontempi B, Ammassari-Teule M.
J Neurosci. 2009 Jun 24;29(25):8206-14.

「短期記憶から長期記憶へと変わっていく過程で、海馬から大脳皮質へ移っていく」という話の裏付け。
音と電気ショックにより、条件つきの恐怖記憶をつけられた動物の脳内で、海馬と大脳皮質(前部帯状回)をゴルジ染色し、樹状突起のスパイン密度を調べた。
記憶形成から1日後(Recent)には海馬でスパイン密度の上昇があった。36日後(Remote)には皮質で同様の変化がみられた。

2011年8月16日火曜日

論文撤回とか…(1)

研究者たるもの、もっとも恐れる事態の1つは、論文を撤回することだろう。
大抵の場合、論文内容が「結果的に」間違いであることがわかっても取り下げる必要など無い。

多くの科学的・医学的言説が、発表された当時は真実だと思われても後の研究で否定されてきた。科学は否定の歴史でもある。論文の重要性は、結果の正しさではなく、仮説の提唱にあると言ってもいい。良い仮説を提唱すれば、多くの研究者を刺激し、結果的に優れた研究が続くからだ。


実はWall Street Journalに気になる記事が載った。
Mistakes in Scientific Studies Surge
残念ながらまだ日本のWSJサイトには記事が無い様子。タイトルを訳すと、「科学研究の誤りが急増」といったところか。

2011年8月6日土曜日

脳活動を意志の力で制御する

On-line, voluntary control of human temporal lobe neurons.
Cerf M, Thiruvengadam N, Mormann F, Kraskov A, Quiroga RQ, Koch C, Fried I.
Nature 2010 Oct 28;467(7319):1104-8.

内側側頭葉MTLはmodality-independantな(視・聴覚刺激時、想像・想起時を問わず)ある概念を表象している可能性が示唆されていた。
では、その領域での脳活動(神経細胞の発火頻度)は意志の力でコントロールできるのか、という研究。
 コントロールできているかを評価するために、fMRIなどの間接的機能画像法ではなく、Brain Machine Interfaceを使っている。

2011年8月5日金曜日

禁煙できる人を脳活動の違いで見抜く


Chua HF, Ho SS, Jasinska AJ, Polk TA, Welsh RC, Liberzon I, Strecher VJ.
Nature Neuroscience 2011 14(4): 426-7

シンプルな内容ながら、脳活動により4か月後の行動を予測という観点が成立する点で興味深い報告。3 sessions + 1 phone interviewで行われた。

1.まずAssessment sessionで、現在喫煙中で禁煙したいと思っている91人の被験者それぞれを面接。生活環境、家族との関係、禁煙に対する考え方などをインタビューする。
目的はTailored messagesを作成するため。